企業分析

企業分析-株式会社スクウェア・エニックス・ホールディングス(9684)

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今回は日本を代表する家庭用ゲームソフト大手である株式会社スクウェア・エニックス・ホールディングス(9684)の企業分析を簡単にしていきたいと思います。ファイナンシャルファンタジーやドラゴンクエストなどヒット作を多数生み出している企業です。

株式会社スクウェア・エニックス・ホールディングス(9684)の事業全体像

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スクウェア・エニックス・ホールディングス社は、スクウェア・エニックスグループを統括する持株会社となります。スクウェア・エニックスと言えばなんといっても有名なゲームタイトルを輩出しているゲームメーカーです。「ファイナルファンタジー※通称FF」や「ドラゴンクエスト」「キングダムハーツ」など誰もが聞いたことがあるゲームを作っています。事業としては、「デジタルエンタテインメント事業」「アミューズメント事業「出版事業」「ライツ・プロパティ事業」の4つとなっています。

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また スクウェア・エニックスグループ社はグローバルに展開していて各国に拠点を置いています。各地域でのマーケティングも行い活動をしています。米国・カナダ・イギリス・フランス・ドイツ・デンマーク・中国など様々です。

デジタルエンタテインメント事業

デジタルエンタテインメント事業では主に以下のゲームタイトルの企画開発・販売をしています。 スクウェア・エニックスグループの3本柱と言われている「ファイナルファンタジー」「ドラゴンクエスト」「キングダムハーツ」が中心として稼いでいます。

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ただ、その3本柱以外であまり爆発的な人気がないという欠点がありましたが、モバイル中心のゲームコンテンツやPCブラウザゲームでの主力タイトルも増やしております。

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アミューズメント事業

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アミューズメント事業では子会社であるタイトーが、ゲームセンターの運営やゲームセンターで利用されているゲーム機の企画開発を行っています。ゲームセンター「タイトーステーション」は駅直結店舗や、大型の路面店、郊外型大型店舗など様々な場所に構えています。北海道から沖縄まで各地域にあります。

出版事業

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出版事業では人気ゲームタイトルの公式ガイドブックから他ゲーム関連の書籍、他コミックやマンガアプリ「マンガUP!」や月刊少年ガンガンなど販売をしています。紙媒体からデジタルコンテンツ配信を行っています。

ライツ・プロパティ等事業

ライツ・プロパティ等事業では、自社のキャラクターの映像作品や音楽関連の販売・許諾など利用販売を行っています。 商品二次的著作物の販売となります。キャラクターグッズやサウンドトラックの販売が好調のようです。

業績について

今回はスクウェア・エニックス・ホールディングス社の2021年3月期第3四半期から見ていきます。

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過去5年間の推移をみるとやや売上高・営業利益は伸び悩んでいるようです。

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各セグメント別にみると売上の割合としてはデジタルエンタテインメント事業が7~8割で次いでアミューズメント事業、出版事業となっています。デジタルエンタテインメントの利益は安定的に確保できています。ただアミューズメント事業はコロナの影響もあり赤字になっています。

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デジタルエンタテインメント事業では国内を中心に欧米での売上を大きく伸ばしています。ディスク・ダウンロード共に伸ばしています。

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新規タイトルが好調のようです。「ファイナルファンタジー」「アベンジャーズ」が販売増加となっています。

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人気タイトルの継続課金収入もありやや利益は減少しているものの、利益は安定しています。

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アミューズメント事業では新型コロナウィルスの影響で臨時休業もあり売上・利益共に大幅に減少をしています。

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出版事業はきれいに右肩上がりとなっています。 「マンガUP!」や電子書籍等のデジタル販売が大幅に増加しています。紙媒体での販売も好調のようです。

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新しいキャラクターグッズの販売により利益を伸ばしています。

<株価>

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 株価

※2021年4月時点

スクウェア・エニックス・ホールディングス社の株価は大きく右肩あがりに上昇をしています。巣ごもり需要でゲーム関連や出版事業での売上を好感として買いが入っています。

3C分析

今回はスクウェア・エニックス・ホールディングス社を3C分析で見ていきたいと思います。

Customer(市場・顧客)

ゲーム市場はモバイル・PC共に伸びています。2020年の世界ゲーム市場は、前年比19.6%増となる1,749億ドル(約18兆3,758億円)に達する見通しています。巣ごもりで市場の伸びのスピードもはやいです。国内のゲーム市場でも10年連続で成長をしています。

Competitor(競合)

ゲーム市場はとても競合が多いです。任天堂やカプコン、バンダイナムコなど大手ゲームメーカーが競合となってきます。スマホゲームとなるとサイバーエージェントやDeNAなどです。最近では GoogleやAmazon、Microsoftなど巨大IT企業がクラウドゲームに進出をしていて新たにゲームとしての競合となりつつあります。

Company(自社)

強みとしてはいままで行ってきたハイクオリティであるゲーム開発できる体制とノウハウがあります。人気タイトルから根強いファンがいることも強いです。最近は新たなエンタテインメントを創出するために AIを活用した研究開発を行っています。ゲームにAIを搭載することが今後主流となってくるのでその先駆者となるのでしょうか。

またブロックチェーン技術を活用したNFTデジタルシールを販売をする予定です。キャラクタービジネスができるので良い傾向でしょう。

まとめ

ゲーム業界は以下にヒットタイトルを出すかどうか。という世界ですが、すでに過去のヒット作が今でも愛されているという部分は強いでしょう。NFT市場でも人気の高いキャラクターを保有している企業は強いと思います。

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