基礎知識

配当利回りの計算方法や平均はいくら?高利回り配当銘柄も5つ紹介

株式を持っているだけでお金が貰えるのが「配当」です。

デイトレなどを行わず、株を中長期で保有して、不労所得の配当でお金を増やしたい方も多いのではないでしょうか。

そうした配当による資産運用で役立つのが配当利回りの知識です。

この記事では、配当利回りの基礎知識や高利回り配当の株式銘柄などについて解説していこうと思います。

そもそも配当利回りとは

配当利回りとは、1株あたりの配当金を株価で割り、パーセント表示させたものを指します。

配当利回りの計算式

1株あたりの配当金÷株価×100=配当利回り(%)

この配当利回りを計算することで、自分の取得した株から得た収入が取得単価の何パーセントなのかが分かったり、購入する株式は他の銘柄と比べて配当の旨味があるかなどを測ることができます。

配当利回りは不労所得収入の収益性が分かる

配当利回りの使い方として、自分の購入した株の配当利回りを計算してみましょう。

例えば、あなた自身が1,000円で100株の株式を購入したとします。(10万円で購入)

決算期に1株10円の配当があり、10円×100株で1,000円の配当が貰えました。

配当利回りを計算しますと、以下のようになります。

10円(配当)÷1,000円(取得単価)×100=1%

上記の計算ならば、あなたは10万円を使って1%分の収入を配当で得たということになります。

つまりは以下のような図式としても成り立ちます。

10万円(購入金額)×1%(配当利回り)=1,000円(収入)

このように自分が投資した金額からどれだけの配当収入を生み出せたのかをパーセントで表示してくれるので、その株があなたの収入にどれだけ貢献しているのか把握するのに役立つのです。

配当利回りは銘柄比較に役立つ

また、配当利回りを計算することによって、銘柄ごとの比較に役立てることもできます。

例えば、以下の2つの銘柄があったとします。

・A株:株価2,000円で1株の配当が50円

・B株:株価1,000円で1株の配当が30円

配当の多いA株の方が、利回りが大きいのように感じますよね。

また、株価が1,000円のB株の方が、取得単価が低いのでお得なようにも感じます。

これだけで比べてみると、どちらが良いか分かりづらいですよね。

そこで配当利回りを計算してみますと、以下のようになります。

A株の配当利回り 50円(配当金)÷2,000円(株価)×100=2.5%

B株の配当利回り 30円(配当金)÷1,000円(株価)×100=3%

上記のように配当利回りを計算しますと、B株の配当利回りの方が少し高いのが分かります。

となれば、「B株を選んだ方が配当の旨みがあるな」という一つの判断材料になります。

ただし、株価や配当金額は取得する時期や過去の配当額とは変わるのでご注意ください!

株の配当金の平均利回りはいくら

国内の上場企業の配当利回りはだいたいどのくらいなのか平均も知っておくと役立ちます。

JPX(日本取引所グループ)が出している統計情報によりますと、配当のある東証一部上場企業の平均配当利回りは、2022年3月の時点で2.00%です。

参照:JPX(日本取引所グループ) その他統計資料「株式平均利回り」より

この平均配当利回りよりも高い利回りなら、高配当株と言っても良いでしょう。

株の配当利回りは預金の年利より高い

株式の配当は債券と違って金利はありませんが、年間の配当利回りを計算すれば、銀行預金の年利や債券の年利と比べることができます。

2022年4月4日時点のみずほ銀行の円建て普通預金の金利は年率0.001%です。

参照:みずほ銀行 円預金金利

先ほどの東証一部の平均配当利回りが2%なので、年間の利回りでは普通預金口座にお金を預けておくよりも東証1部の株式を保有している方が圧倒的に良いのが分かります。

ただし、預金金利と違って元本割れリスクが株にはあるので、株式投資はリスクをとって利回りを取りにいっていることを忘れないでおいてください。

高利回りの配当を実施している株の銘柄

配当利回りを知ると、高利回りの銘柄が知りたくなりますよね。

以下の一覧は、株式情報メディア「みんかぶ」が提供している配当利回りランキングの上位5位です。(2022年4月4日時点)

高配当銘柄

1位 日本オラクル(4716)12.97%

2位 岩井コスモ(8707)8.69%

3位 エイベックス(7860)8.26%

4位 北弘電社(1734)8.21%

5位 アイモバイル(6535)8.02%

参照:みんかぶ 配当利回りランキング

こうしてみると、かなりの高利回りの銘柄があるのが分かります。

配当利回りが8%なら100万の購入金額で8万円の配当収入が期待できますね。

みんかぶの配当利回りの計算方法

ただ、このランキングの計算はどういう風になっているのでしょうか。

実際にどういった計算をしているのか、日本オラクルを例に挙げてみます。

日本オラクルは、2021年5月に1株1,146円の配当を実施しました。

4月4日15:00時点の終値が8,830円でしたので、以下のように配当利回りが計算されます。

1,146円(2021年の配当金額)÷8,830円(4月4日終値)×100=12.97%

日本オラクルの株価は比較的高いので、配当金額がかなり大きいことから配当利回りが大きいのが分かります。

実際1株1,146円という配当金は国内上場企業の中でも上位の金額です。

過去の配当実績で利回り計算していたら注意

ただし、こうした高配当が必ず今期もあるわけではありません。

日本オラクルも2021年には1,146円と高配当を出していますが、2020年には、149円の配当を実施しており、金額が全く違います。

現在の株価と過去の配当金額で計算する配当利回りは、あくまで株式銘柄の比較を行う参考や高配当銘柄を探す材料としてください。

以上、配当利回りの基礎知識や高利回りの配当を行っている国内企業銘柄を紹介しました。

配当利回りを計算したり、高利回りの株式を購入することであなたの不労所得を増やすことに役立つことでしょう。

ぜひ活用して素晴らしい資産運用をしていきましょう。

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