企業分析

企業分析-株式会社メディネット(2370)

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今回はバイオテクノロジー関連銘柄であり、主に再生医療分野のサービスを手掛けている株式会社メディネット(2370)の企業分析を簡単にしていきたいと思います。

株式会社メディネット(2370)の事業全体像

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メディネット社は1995年創業で約20年以上も再生・細胞医療分野での研究開発・製造を行っています。中心はがんの免疫細胞治療を中心としてビジネスモデルを創出しています。 がん免疫細胞療法を手掛けるバイオベンチャーとも呼ばれています。事業モデルとしては大きく2つあり「細胞加工事業」「再生医療等製品事業」の2つです。

細胞加工事業

細胞加工事業では、再生・細胞医療に取り組む医療機関や研究開発期間からの細胞加工や受託を行う事業です。再生・細胞医療のトータルバリューチェーンを提供していてクライアントのニーズに合わせた開発・製造販売をすることが可能のようです。施設の運用サポートも行っています。

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例えば以下のような特定細胞加工物の製造受託をすることができます。

再⽣医療等製品事業

再生医療等製品事業では細胞医療製品の製造・販売承認の取得の研究を行っています。日本で承認されている再生医療製品は、 ⾃家培養軟⾻「ジャック」 や ヒト間葉系幹細胞(MSC)を利⽤した再⽣ 医療等製品「テムセル®HS注」 などです。 慢性⼼不全治療を⽬的とした再⽣医療等製品の研究等も現在行っていて実用化を目指しています。

業績について

今回はメディネット社の2020年9月決算資料から一部見ていきます。

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売上は細胞培養加⼯施設の稼働率と比例していると考えられています。ここ数年は稼働率も低い傾向があり売上も大きくは伸びていません。利益も研究開発費にかかる人件費などで赤字が続いています。

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セグメント別でみると再生医療等製品事業は新しい分野なのでこれからになります。細胞加工業はやや下落気味。

3C分析

今回はメディネット社を3C分析で見ていきたいと思います。

Customer(市場・顧客)

メディネット社の提供している再生・細胞医療の成長予測は2050年で5,700億円(がん免疫)と考えられています。

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再生医療分野の世界市場が2050年で38兆円もあると言われています。新興国を除いては米国市場が大きな市場です。

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Competitor(競合)

免疫細胞治療のマーケットは成長段階で競合は少ないようです。よく比較される企業としてはテラ株式会社・株式会社GCリンフォテック・ジェー・ビー・セラピュティクス株式会社など。ただ競合でありながらも免疫細胞治療の普及に向けて共同で基準づくりをしていて協力関係でもあります。

Company(自社)

メディネット社は先行者メリットを大きく獲得しています。細胞治療のパイオニアとも呼ばれています。20年分のノウハウ・技術力があります。 約187,000件の細胞加⼯件数実績があります。また 瀬⽥クリニックと関係があり免疫細胞治 療総合⽀援サービスの提供または免疫細胞治療⽤細胞加⼯の受託しているもの強いです。

まとめ

個人投資家の間では低位株でボロ株とも言われていますが、日本の死亡要因1位であるがんに対する医療発展に貢献していただきたいです。

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