基礎知識

PTS取引とは?

PTS取引とは? サムネイル

株式投資には色々な取引の仕方がありますが、今回は「PTS取引」について解説をしていきます。

PTS取引について

PTSとは「Proprietary Trading System」(私設取引システム)の略です。証券取引所の通常の取引時間外に取引できるシステムのことを指します。通常の取引は株式市場が開いている9:00~11:30 12:30~15;00が一般的です。だた、このPTS取引であれば、夜間・前場・後場の間・取引所の営業開始前でも取引をすることが可能なのです。別で夜間取引とも呼ばれています。すぐ購入したい、売却したいなどリアルタイムで取引することが可能です。

PTSによる夜間取引ができる証券会社

まず日本で運営されているPTSには、ジャパンネクストPTSとチャイエックスPTSの2種類があります。

【ジャパンネクストPTS(JNX)】…SBIジャパンネクスト証券が2007年に開始。
東京証券取引所に次ぐ国内第2位の市場規模

【チャイエックスPTS(Chi-X)】…世界のPTS最大手の欧州チャイエックス社が2010年に開始。

ただ、このPTS取引はすべての証券口座で行えるわけではありません。以下の証券会社で取引できます。

■SBI証券

ジャパンネクストPTS(JNX)
夜間取引・PTSナイトタイム・セッションの時間帯「8:20~16:00」「17:00~23:59」
手数料は、通常の取引手数料に比べて約5%割安。

SBI証券[旧イー・トレード証券]

■楽天証券

ジャパンネクストPTS(JNX)・チャイエックスPTS
夜間取引・PTS取引ナイトタイム・セッション「8:20~16:00」「17:00~23:59」
※チャイエックスPTSで取引できるのは楽天証券のみ

■松井証券

ジャパンネクストPTS(JNX)
夜間取引・PTSナイトタイム・セッションの時間帯「8:20~15:30」「17:00~23:59」
手数料は、取引所取引と夜間取引(PTS取引)の1日約定代金合計金額ごとに
手数料「ボックスレート」が適用。

PTS取引のメリット・デメリット

PTS取引メリット

いつでも取引が可能

まず通常の取引時間外でも取引ができる点が大きなメリットです。兼業の個人投資家の場合、日中忙しく取引できない方も多いでしょう。夜間取引のPTSであれば、落ち着いて取引が可能になります。
また、時間外に企業の業績ニュースや政治のニュースなど株価に影響されるものが
でても、翌日の取引を待つ必要もありません。いち早く購入・売却できます。

有利な価格で購入できる可能性がある。

PTS取引では通常の取引所取引と比べ、呼値が最小1,000分の1単位となっています。
その為、より細かく個人投資家の思い通りの注文が可能となってます。
また「取引所」と「PTS」の取引時間が重なる時間帯で、取引所の最良気配よりも有利な値段で取引できる可能性があります。

PTS取引デメリット

流動性が低い(約定しにくい可能性がある)

PST取引のデメリットは流動性が低い可能性があります。PTSの取引シェアが現状低く、その為市場参加者が少ないのです。売買ボリュームが少なく、注文値段も指値だけなので、取引が成立しない、取引したい銘柄が取引できない、または、現在の価格から離れた価格でしか約定できないといったケースがあります。「買いたいのに買えない」「売りたいのに売れない」の可能性があります。売れない場合は、思わぬ損失してしまうこともあるので注意が必要です。ただ、年々PTS取引の参加数は増えています。自然と流動性が向上するかもしれません。

最近はインターネット・スマートフォンが普及していつでもどこでもトレードできる環境になりました。その為さらに時間外でも取引をしたいという個人投資家が増えてくるのでは ないでのしょうか。

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