企業分析

企業分析-株式会社ユーグレナ(2931)

企業分析-株式会社ユーグレナ(2931) サムネイル

今回は「ミドリムシ」を中心に商品の開発や研究を行っている株式会社ユーグレナ(2931)の企業分析を簡単にしていきたいと思います。

株式会社ユーグレナ(2931)の事業全体像

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ユーグレナ社は藻類の一種であるミドリムシを中心とした微細藻類に関する研究開発、生産管理・品質管理、関連商品の製造・販売などを行っています。ミドリムシをユーグレナとも呼ぶようです。

事業としては大きく2つに分かれています。「ヘルスケア事業」「バイオ燃料事業」です。

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ヘルスケアは生涯の健康に、バイオ燃料は気候変動に対してのサービスとなっています。

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事業の中心にいるミドリムシですが、昆虫ではなくワカメなどと同じ 「藻」の仲間でその小ささからは考えられないパワーが秘められているようです。このミドリムシを活用してユーグレナ社が世界初の 微細藻類ユーグレナの石垣島での屋外大量培養に成功したことで有名となりました。そこからサプリメントを始め様々な商品に取り入れられるようになりました。ミドリムシには59種類の栄養素が含められていて人間が必要とする栄養素がほとんど入っているのです。

ヘルスケア・ビューティケア商品

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ユーグレナ社はミドリムシを活用したサプリメントや、化粧品であるオールインワンクリーム、そして遺伝子解析サービスも提供しています。

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現在は通販やチラシ経由での購入チャネルとなっていますが、今後は店頭販売にも力を入れていきD2Cを目指していくようです。マルチチャネルの強化をはかっています。

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現在サプリメントの定期購入は29.5万人となっていて過去最高水準となっています。オンライン比率からも増えているようです。健康を意識した方はネット購入する割合が少なかったですが、コロナ禍で増加したとも考えられます。

バイオ燃料

ユーグレナはエネルギー・環境事業に様々なプロジェクトとして取り組んでいます。

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バイオ燃料事業では、原料から製造そして供給までを行う想定です。

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21年には日本初となる国産バイオ燃料を使用したフライトを目指しています。バイオ燃料のパートナー企業は31社いるようです。

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実際に供給実績としては日清オイリオやJRバス東北、新日本化成株式会社など有名企業に導入しています。着実に増加しているようです。

業績について

今回はユーグレナ社の2021年9月期第2四半期決算資料から一部見ていきます。

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グループ全体としては売上220億円程度を予測しています。「青汁」で有名な健康食品会社であるキューサイを完全子会社化しています。健康食品・化粧品を販売する企業として400億円規模の成長を見据えています。

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売上高の内訳ですが、ほとんど直販が占めています。ただ定期購入は増えているので安定した収益は伸びています。

<株価>

株式会社ユーグレナ(2931)の事業全体像 株価

※2021年7月時点

ユーグレナの株価はここ数年大きく変動はしていないようです。700円~1000円を推移しているイメージです。キューサイの完全子会社化でシナジーを生むことができるのでしょうか。

3C分析

今回はユーグレナ社を3C分析で見ていきたいと思います。

Customer(市場・顧客)

健康食品市場規模は微増していて2020年には8,680億円と言われていて大きな市場となっています。また人生100年時代なので健康を意識した人口が増えています。

バイオ燃料の市場規模は2021年度は6,160億円の見込みと考えられていて市場としても十分な大きさがあります。

Competitor(競合)

当初は「ミドリムシ」に関する競合はなくブルーオーシャンでした。ただ、環境ソリューション社も大量培養に成功して航空機燃料などにキログラム単位で提供しています。

ただ健康食品としての競合は多いです。まだミドリムシの認知度はまだまだ低い為、健康食品系の会社は競合となるでしょう。

Company(自社)

ユーグレナ社は、培ってきた技術力・ 素材開発力でしょう。技術力があってこそミドリムシの屋外大量培養に成功し今に至ります。今後の新素材を生み出す可能性もあります。そしてミドリムシを通して健康食品会社としてのブランドもあると思います。

まとめ

今後の成長を考えるとバイオ燃料の成功が必要かと思いますが、ヘルスケア分野でも通販会社、健康食品会社としてではなく、食品メーカーとして認知度も上げていかなければいけないのではないでしょうか。

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