今回は家庭用ゲーム販売で世界でも戦える日本が誇る任天堂株式会社(7974)の企業分析を簡単にしていきたいと思います。
任天堂株式会社(7974)の事業全体像

任天堂社は1889年から続く老舗企業です。元々は花札から始まり、トランプ製造に着手して1962年に上場しました。今では家庭用ゲーム大手として認知度が高いですが、ゲーム開発を始めたのは1977年頃となっています。そこから様々なヒットタイトルを生み出しています。ファミコンは当時ものすごい話題だったようです。
さらに任天堂はゲームから世界中に愛させるキャラクターも生み出しています。「マリオ」「ドンキーコング」「カービィ」「ゼルダ」など。任天堂だけではなく日本を代表とするキャラクターとなっています。知的財産としてビジネス展開できることが強いですね。
ハードウェアでは「ゲームボーイアドバンス」から「ニンテンドー3DS」そして最近は「Nintendo Switch」があります。「Nintendo Switch」はコロナ禍の影響もあり約8000万台以上を販売しています。

事業としては3つに分かれています。「ゲーム専用機ビジネス」「モバイルビジネス」「IP展開ビジネス」です。主力となるのは 「ゲーム専用機ビジネス」 である Nintendo Switchや3DSなどのゲーム専用ハードウェア及びそれに対応するソフトウェア販売ビジネスです。 また Nintendo Switch Online というサブスクリプション型のビジネスも初めています。この事業もこちらです。
「モバイルビジネス」 はスマホアプリゲームとなっています。「IP展開ビジネス」はキャラクターの知的財産権としてライセンスを販売しています。
さらに話題となったのはユニーバーサルスタジオジャパンにスーパー・ニンテンドー・ワールドが登場しました。リアルにマリオの世界で遊べる場所となっています。ゲーム画面だけではなくリアルに楽しさを追求をしていく任天堂の次の取り組みを感じます。

つぎは業績についてみていきます。
業績について
今回は任天堂社の2021年3月期決算から見ていきます。

売上は伸びているようで国内だけではなく米国でも売上を伸ばしています。

利益も伸ばしていて最高純益を更新しています。任天堂はお金持ちの企業と言われています。キャッシュリッチでいつでも動かせるお金が多いのです。上場企業の中で2番目にお金があると言われています。また自己資本比率が高いのも有名です。

新作・旧作ともソフト販売絶好調で、まだまだ新作のタイトルを投入していくようです。ゲームメーカーの売上は変動幅が大きく、失敗すれば大きく売り上げを落とし、成功すれば大きく業績を伸ばすというのも特徴です。その中で任天堂はヒット作品を続々投入しています。「Switch」の販売前までは割と低迷していたと言われています。

デジタル配信も伸ばしています。最新ゲーム機は5年前後と比較的短期間で世代交代が早いと言われていましたが、サブスクリプションやデジタル配信、クラウドゲームの普及でその期間も変わりつつあるかなと思います。

配当金も継続しておりさらに増配をしています。業績が好調なのがわかりますね。特に巣ごもり需要が後押しになってますね。
<株価>

任天堂社の株価はここ数年ずっと右肩上がりです。コロナ禍でさらに株価を伸ばしています。任天堂社の株価は現時点だと100株でも約680万円必要となり個人投資家にはやや買いにくい銘柄となっています。株式分割してくれたら嬉しんですけどね…。今後も株価は堅調に伸びていくでしょう。
3C分析
今回は任天堂社を3C分析で見ていきたいと思います。
Customer(市場・顧客)
国内・海外のゲーム市場は大きく伸びています。世界のゲーム市場では2020年時点で 1,749億ドル(約18兆3,758億円)に達する見通しとされています。特にコロナ禍で巣ごもり需要からゲーム市場の成長を後押ししました。 2020年の家庭用ゲーム市場規模は 、ハードが昨年対比116.4%の1,856.6億円、ソフトが同108.9%の1,817.2億円、合計で同112.5%の3,673.8億円となっています。今後もまだまだ市場は拡大していくと考えられています。
Competitor(競合)
ゲームにおける競合は多くいます。特に比較されるのは 「PlayStation 4」を擁するソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE) でしょう。ただ任天堂社とSIE社では同じゲーム市場でも狙っているターゲットや戦略がややことなります。SIE社は年齢層が高めのコアゲーム層を狙っています。他にゲーム競合と言えば、バンダイナムコ・スクウェアエニックス・ネクソンなどです。その中でも任天堂の売上はトップに君臨しています。
最近話題となっているクラウドゲームも競合となってくるのではないでしょうか。そうなるとGoogleやMicrosoftなどとも戦っていくことになります。
Company(自社)
任天堂社の強みはまず歴史があり生み出してきたゲームキャラクターが確立していることでしょう。マリオやカービィ・ゼルダなど圧倒的な知名度があります。これだけ知名度があるとキャラクターを利用した新しいゲームも開発しやすいです。ゲーム以外のIPでの収入も多いでしょう。またハード機では、商品性能向上を目指しながらも低価格で実現できる環境と技術があります。ゲームに馴染みがない層でも楽しめるゲーム開発ができる点も強みでしょう。家庭用ゲームとして任天堂のタイトルが人気となっています。
まとめ
今回は任天堂社を簡単に分析をしていきました。世界でもマリオやゼルダなど通用するキーワードと考えると凄いですね。人生100年時代で余暇をいかに楽しむかという部分は注目されています。その1つにゲームは間違いなく入ってくるでしょう。任天堂らしいゲームを今後も期待して世界でもっと活躍してほしいですね。