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企業分析-株式会社メドレー(4480)

企業分析-株式会社メドレー(4480)

今回は医療ヘルスケア領域でサービスを展開して、2019年12月に上場をした株式会社メドレーの企業分析をしていきたいと思います。

メドレー(4480)の事業全体像

メドレーは医療ヘルスケア領域において各種インターネットサービスを開発・提供している企業です。IT×医療という分野で注目されています。メドレーの事業としては大きく2つの柱があります。

・人材プラットフォーム事業
・医療プラットフォーム事業

です。

人材プラットフォーム事業

医療ヘルスケア領域における人材の不足や地域偏在という課題を解決する目的で
主に「ジョブメドレー」というサービス展開。所謂医療介護に特化した求人サイトですね。求職者側が自ら絞り込んだ条件のもと求人情報を閲覧し、興味のある求人事業所に直接応募した後に面接に向けたコミュニケーションを取ることができるよう設計されています。

ほぼ全ての医療介護職の求人を取り扱っていて、数は業界内でも1番の約2万9千件の求人を掲載しています。(※2020年4月現在)

ジョブメドレーは成果報酬型をとっていて一般の人材紹介会社よりも価格優位があります。また直近はスカウトメッセージ送信機能などに基づくダイレクトリクルーティングに力を入れています。医療業界ではより積極的な人材確保が求められている為、特に需要が高いようです。

よってジョブメドレーは安定した収益を確保できメドレーの主力事業となっています。

医療プラットフォーム事業

医療機関の業務効率の改善や患者の医療アクセスの向上等を実現することを目的とした
「CLINICS」及び「MEDLEY」を展開しています。

「CLINICS」は、スマホのテレビ電話で医師の診察が受けられて、今後その診察によって処方された医薬品が自宅へ郵送で届くようにするサービスです。
医療機関がオンライン診療を実施する際に必要な診察予約管理、ビデオチャット、会計及び薬の処方等の機能が可能なオンライン診療システムです。収益モデルは、医療機関からシステム利用料をもらう流れです。

さらには電子カルテ(CLINISCカルテ)の販売を開始し予約~受付~診察~会計業務まで医療機関と患者がスムーズにつながるクラウド診療支援システムに進化しています。
すべてスマホのみで完結できるようになっている点がポイントです。またすべてのデータがここでとれるようになるので、ビッグデータを今後どのように活用するのかもポイントです。※ただ法律的にどうなのかがありますが。

利用医療機関数も増加傾向にあります。遠隔診療に携わらない医療機関でも、オンライン予約とクラウドカルテ機能のみを導入しているという例も多いです。日本の全医療機関の約1.7%を占めていてまだ伸び率はあるといえます。

医療情報提供サービス「MEDLEY」をメディアとして提供しています。生活者に向けた適切な情報提供を展開しています。こちらのサイトでは、疾患情報・医薬品情報・疾患情報・病院検索をすることが可能でユーザービリティも非常に高くGoogleの検索エンジン対策もされていてとても良いメディアです。

さらに今後、美容・歯科業界等のようにターゲットを少し変えてサービスの展開を
検討しているようです。

業績について

高い売上高成長率を継続しています。ジョブメドレーを展開している人材プラットフォーム事業が売り上げの8割強を占めています。ここ1年で大きく売り上げを伸ばしています。

事業の黒字化と共にさらに積極的投資も行っています。特に採用活動で「人」に投資をしているようです。

PEST分析

今回はPEST分析でメドレーを分析していきたいと思います。

Politics(政治的)

医療ヘルスケア業界におけるデジタル活用の推進に向けた法整備が進んでいる。
2019年11月には、オンライン診療実施時などにおいて、オンラインで服薬指導が可能となる改正薬機法(改正医薬品医療機器等法)が成立しました。

Economic(経済的環境要因)

社会保障費の増加。少子高齢化により高齢者の医療費・介護費が拡大。今後今までの若い世代の税金でカバーしていた部分が危なくなる。また民間企業がヘルスケア領域を戦略に取り入れる初めていて企業として取り組むが始まっている。

Social(社会的環境要因)

少子高齢社会・人手不足という市場はメドレーにとって追い風となります。7人に1人が75歳以上の高齢化になると言われ、高齢者人口の割合が年少人口の割合よりも高くなります。よって病院に足を運ぶ方も多くさらに医療スタッフが必要となってきます。
またコロナショックにより社会的に「リモート」「遠隔」が以前よりも身近に感じている方は多くなったと思います。

Technological(技術的環境要因)

5Gの普及により、さらにインターネットの利用・クラウド化が進んでいくでしょう。クラウド化することで運用管理面などの不要からサーバーコストも抑えれるでしょう。5Gになるとより医療処置のリモート制御が変革します。

まとめ

社会的に医療分野における人材採用プラットフォームは需要が高いと思います。その為ジョブメドレーの普及は続いていくでしょう。CLINICSのサービスが今後定着していくかがカギとなるとおもいます。高齢化・人手不足なので医療分野で遠隔診療技術は必須だと思いますが、サービスを定着させてさらに質を向上するのが求められると思います。高齢者の方々はスマホを利用できるのかという点もポイントな気がします。どこの国よりも高齢化社会になるのは日本です。このマーケットである程度成功すれば海外進出も視野に入ってくるのではないでしょうか。

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