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企業分析-Chatwork株式会社(4448)

企業分析-Chatwork株式会社(4448) サムネイル

今回は、2004年11月に設立し2019年に東証マザーズに上場したChatwork株式会社について解説していきます。Chatwork株式会社はITで新しい働き方を目指しています。

Chatwork株式会社(4448)の事業全体像

Chatworkは、Chatwork事業とセキュリティ事業の2軸でサービスを展開しています。
主軸はChatwork事業であるクラウド型ビジネスチャットツール「Chatwork」です。セキュリティ事業はセキュリティ対策ソフトウェアの仕入販売を行ってます。

Chatwork事業

Chatwork事業には細かくサービスが分かれています。

Chatwork

Chatworkはビジネスチャットツールとして、業務の効率化と会社の成長を目的として
メール・電話・会議に代わるコミュニケーションツールと言われています。
ZOOMのようなビデオ会議の使用も可能です。

ToDoリストなどプロジェクト管理にも利用できます。2020年8月時点で約277,000社が導入しています。

使用者の約4人に1人は毎日「Chatwork」を利用していることになるようです。
社内だけではなく、社外でも1つのプロジェクトとしてグループを作りコミュニケーションも可能です。

広告表示や容量制限のない有料版が収益源となっています。
Chatworkはフリーミアムモデルで、基本簡易機能は無料となっています。
無料で利用可能ですが、その際広告の表示があり、その掲載枠をアドネットワーク業者に提供している。

ビジネスの導入においては、ユーザーごとに利用用途が異なります。
小規模事業主から、法人まで用途に合わせた料金体制が設定されています。基本的には、ユーザー1人あたりの課金となってます。
企業が多いなかで最近は、Jリーグなどプロスポーツチームでの導入も増えてきていて、
業種も拡大しています。
ユーザーがデジタルリテラシーの有無に関係なく利用できるよう、シンプルに設計することを徹底している。「誰でも簡単に」利用できます。

「Chatwork」のプラットフォームサービスは他にも以下展開をしています。

Chatwork アシスタント

「Chatwork アシスタント」は、チャットで手軽にバックオフィス業務全般を依頼することができます。本業に集中して生産性向上するためのオンラインアシスタントサービスです。

Chatwork 助成金診断

「Chatwork 助成金診断」は、助成金申請サポートサービスで簡単にチャットから助成金の選定から受給までを完結可能なサービスです。

Chatwork 電話代行

「Chatwork 電話代行」は、電話代行サービスです。
従業員がまだ少ない企業など、架電側のストレスになっている企業は解消することができます。

Chatwork 早期入金

「Chatwork 早期入金」は、ファクタリングサービスです。
ファクタリングは取引先に対して保有する売掛金を譲渡いただくことで、早期に資金化するサービスです。

セキュリティ事業

セキュリティ事業はセキュリティ対策ソフトウェアの代理店販売をしています。
ESET社提供のセキュリティ対策ソフトウェア「ESET」の代理店販売をしています。
自社の販売サイトにおいて、Web広告やアフィリエイトプログラムを活用した集客を行い、ソフトウェアの販売を行っています。全社の安定的な収益に貢献しているようです。

業績について

事業の成長と比例して、売上高も右肩上がりで推移しています。 Chatwork事業とセキュリティ事業共に伸びています。

安定的に成長しコロナの影響はマイナスではなくむしろプラスとして追い風になっています。

最近はセールスモデルの伸びが目立ちます。今後ビジネスチャットを知らないという層がこのコロナの影響から導入し始めて、セールスモデルがもっと伸びるのではないでしょうか。

ツールの懸念である「解約」ですが、 Chatworkは継続率が高いです。サブスクリプションモデルなので安定的に収益を確保している証拠でもあります。

<株価>

一時株価は800円以下でしたが、コロナを追い風に一時2倍以上の1,800円までいってました。右肩あがりです。

3C分析

今回は3C分析で Chatwork社を見ていきたいと思います。

Customer(市場・顧客)

ビジネスチャット市場は、ちょっと古いですが、2017年から2022年にかけて3.7倍もの成長が見込まれていると発表されています。2020年度には100億円規模に達すると予測されている。さらに2023年には、230億円のマーケットになっているようです。またこのコロナ禍でリモートワークが追い風となりビジネスチャット導入する企業が増えてきています。ビジネスチャットの市場浸透率が低かったですが、今後増えていくのではないでしょうか?

Competitor(競合)

ビジネスチャットの競合は海外のSlackやTalknoteといったものでしょう。特に大手はSlackが多い印象です。Slackは顧客管理ツールなどとの連携が良いようです。
ただ、Chatworkの方が値段が低く設定されているため、ITリテラシーの低い人でも利用しやすく、始めやすい点があると思います。
同じビジネスチャットといってもターゲット層は少し異なっているのではないでしょうか?

Company(自社)

そもそものChatworkのビジネスモデルで複利でユーザー数が伸び続けるサービス構造となっている点は強いと思います。クライアント側で利用していなかったとしても無料で始められるのでやり取りする場合は
とりあえず登録して利用するでしょう。それが広がりユーザーが複利の構造としてユーザー数も伸びていきます。またビジネスコミュニケーションツールは使う年月により情報量が蓄積していくので他社へのリプレイスもされにくいという強みもあります。プラグインや外部連携を利用せずにタスク管理が可能です。

UI/UXの設計が良くITリテラシーが低い人でも利用できまたスマートフォンからの利用もとても簡単に設計されています。

まとめ

ただ、今後ビジネスチャットツール市場飽和が懸念されます。
一度他社ツール導入するとリプレイスが厳しいので、別の収益の柱が必要になってくるのではないでしょうか?ただ、働き方改革でムダを無くす意識が広がっているのでビジネスチャットはまだまだ広がっていくでしょう。

ビジネスチャット。注目の市場だと思います。

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