今回は「ひとのときを、想う。」というフレーズでよくCMを流しているJTという会社であり正式名称である日本たばこ産業株式会社の企業分析を簡単にしていきたいと思います。
日本たばこ産業株式会社(JT・2914)の業務全体像
日本たばこ産業社(JT)は、たばこ・医薬・加工食品などを開発販売をしている企業です。たばこ販売のイメージが強いですが、医薬品やグループ会社で加工食品も取り扱っています。その3つの事業を主に展開をしています。
たばこ
日本たばこ産業社(JT) の銘柄は広く認知されています。喫煙者である数多くの方に愛される商品となっています。どの商品もブランドが確立されています。
新しく加熱式たばこであるPloomというブランドを展開しています。たばこ葉を使用し、たばこ葉を燃焼ではなく加熱させ、発生する蒸気を楽しむようなものです。最近は臭いなどが嫌とされている為非常に人気になっています。
他にもCLUB JTという成人喫煙者の方向けのオンラインプラットフォームも運営をしています。喫煙所などの案内をインターネットを利用して探すことができます。
医薬
日本たばこ産業社(JT) は様々な医薬品を製造販売をしています。 研究開発力の強化を目的として、1993年に「医薬総合研究所」を設立しています。この分野に進出してもう30年も経過しています。オリジナルの抗HIV薬などの開発で世界的にも高い医薬品開発力があると言われています。ITの活用で医薬品のプロセス革新にも積極的に取り組んでいるようです。
加工食品
グループ会社「テーブルマーク」「ケイエス冷凍食品」という会社で加工食品を製造販売をしています。主に冷凍麺、冷凍米飯、焼成冷凍パンなどのステープルを中核とした冷凍食品がメインとなっています。他にも調味料事業やベーカリー事業もあります。
業績について
今回は 日本たばこ産業社(JT) の2020年12月期第3四半期から見ていきます。
国内のたばこ事業・加工食品事業はコロナ禍でやや影響を受けていますが、海外事業が好調で利益成長を牽引きしています。
国内の売り上げやや減少傾向にあります。
加熱式たばこのデバイスやアクセサリー類の売り上げもやや減少しているようです。
日本たばこ産業社(JT) は個人投資家に人気ですがその理由が配当です。高配当銘柄として人気があります。配当はずっと続けていて配当金はさらに増えています。
<株価>
株価は全体的に右肩下がりです。どうしても喫煙者が減ってきているという部分と日本人口の減少から日本たばこ産業社(JT) の先行き不安する声などもあるので株価がそれを反映している状態ではないでしょうか?
3C分析
今回は日本たばこ産業社(JT) を3C分析で見ていきたいと思います。
Customer(市場・顧客)
日本国内のたばこ市場は残念ならが減少傾向です。 2015年から2018年の3年間で1兆円近く減少してると言われています。10年間で販売数量も半分と言われています。喫煙率の低下が市場規模を縮小させています。ただ世界的に見たときに新興国には成長産業と言われていて喫煙率や市場規模が伸びてきています。
新しく国内でも加熱式たばこが普及していますが、まだまだ、たばこ全体の20%程度のようなので今後伸びる可能性はありますが現時点では足ふみ状態のです。
Competitor(競合)
国内ではなく海外で見てみると世界たばこ業界として「フィリップモリス(PMI)」「ブリリティッシュ(BAT)」「日本たばこ(JT)」となってます。ただ他の2社に比べると日本たばこ産業社(JT) の時価総額は半分以下となっています。また2社に比べると加熱式たばこのよう低リスクたばこの売り上げが低い状態です。 日本たばこ産業社(JT) は低リスクたばこに乗り遅れている感は多少あったようです。
Company(自社)
たばこメーカとしては国内トップのシェアを誇っています。が市場としては減少傾向です。海外事業は好調ですが国内に期待はできません。その為に事業を多角化して様々な形で利益を生み出しています。最近は毎年小型~大型のM&Aを実施しています。また配当もし続けていて市場が衰退している状況なのに利益を生み出し配当もしている点が優良企業となってます。
まとめ
たばこ業界は衰退期に差し掛かってしまっているイメージですが、利益はしっかりとでているところから経営が非常にうまいといえるでしょう。ただ世界のトップ2社と比較すると大きく差がでている状況です。ただ高配当としては優良銘柄とされているので人気があります。配当目的の銘柄選びとしては良いかもしれません。