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企業分析-株式会社LITALICO(7366)

企業分析-株式会社LITALICO(7366) サムネイル

今回は2016年に東証マザーズに新規上場した障害者への就労支援サービスを中心として展開する株式会社LITALICO(7366)の簡単な企業分析をしていきたいと思います。

株式会社LITALICO(7366)の事業全体像

LITALICO社は、「障害のない社会をつくる」というビジョンの元、各ライフステージに合わせたサービスをBtoC・BtoB共に行っております。事業としては「LITALICOワークス事業」「LITALICOジュニア事業」「その他関連事業」の3つに分かれています。

LITALICOワークス事業

LITALICOワークス事業では障害者支援として就労移行支援事業・就労定着支援・特定相談支援事業を行っています。関東を中心に拠点も設けていて全国に広がっています。企業に就職希望の方向けのワークショップ開催や求人の紹介などを行っています。累計就職者8,000名以上の実績があります。

ITを活用したシステムも開発をして導入をしています。 登録者数は約3,000名以上。実際に料金は記載されていませんが、おそらくマネタイズは人材紹介と同じで企業側から料金を貰うシステムだと思います。

LITALICOジュニア事業

LITALICOジュニア事業では、発達障害のあるお子さまへ向けたソーシャルスキル&学習教室を展開しています。拠点数:121拠点、生徒数:7,500名以上いるそうです。料金形態は学習塾と変わらない仕組みです。入塾金15,000円・ 授業料(月4回~) 20,000円/回 ※マンツーマン特化コースの場合。

その他関連事業

その他関連事業としては、IT×ものづくり教室「LITALICOワンダー」を運営しています。プログラミングを教えるスクールです。現在は拠点数17か所・生徒数は約3500名ほどいます。こちらも学習塾と同じで月謝として費用が発生します。受講している年齢層は広く未就学児から高校生まで、幅広いようです。

LITALICOライフという家族向けサービスを展開しています。ライフプランのアドバイスなどファイナンシャルプランナー的な立場から支援をしてもらうようです。勉強会なども行っているようです。

プラットフォーム事業として「発達ナビ」「仕事ナビ」「キャリア」のメディアを運営しています。主に各コンテンツにあったコラム、Q&Aなど情報発信をしています。

SaaS事業

LITALICO社はSaaS事業に力を入れていくようです。福祉向けにサービス展開をしているものからSaaSプロダクトの提供を始めているようです。今後福祉事業から学校や保育園などに横展開を検討しています。

その動きの一環として管理ソフトを提供している福祉ソフト株式会社を完全子会社にしています。障害者領域のナンバーワンプラットフォーマーを狙いにいっています。

業績について

今回はLITALICO社の2021年3月期第3四半期決算から見ていきます。

売上高・営業利益は8期連続で増収増益を更新しています。売り上げ比率は 「LITALICOワークス事業」「LITALICOジュニア事業」 が半々を占めています。

2021年第3四半期では上方修正を踏まえた業績を良そうしています。既存事業は安定していてSaaS分野での新規事業などの収益化が注目となってます。

「LITALICOワークス事業」の方がやや伸び率は高め。その他事業も伸びしろとしては良い結果に。

<株価>

※2021年4月時点

LITALICO社の株価は4100円前後を推移しております。 株式交換による組織再編に伴い旧LITALICO株式は2021年3月29日を売買最終日とし上場廃止となり株式交換先の株式会社LITALICOメディア&ソリューションズが2021年4月1日にテクニカル上場したことにより株式会社LITALICOへ商号変更をしています。その為株価が過去分が見れない状態にはなっております。

3C分析

今回はLITALICO社を3C分析で見ていきたいと思います。

Customer(市場・顧客)

国内の障害者人口ややや増加傾向にあるようです。 文科省のデータによると労働可能な障害者人口は388万人と言われていて、実際に就職している障害者人口は54万人、わずか14%しか就職していないとうデータがあります。障がいで悩んでいる児童生徒数(7~18歳)もここ15年で2倍以上増加します。市場規模を考えるとまだまだ支援を行える方々がいるということがわかります。また企業側にも障害者雇用促進法に基づき、社員数の一定割合(法定雇用率)の障害者を雇用することが求められています。その比率もやや上昇しています。

Competitor(競合)

競合にあたるのは同じく障害者の就職支援を行っているウェルビー株式会社です。売り上げではLITALICO社が上回っていますが、拠点はそれほど数は開いておりません。 ウェルビー社は店舗を増やす戦略をとっているようです。店舗型の事業を行うことで国の制度(障害者総合支援法・児童福祉法)によって報酬が規定されているようです。

Company(自社)

LITALICO社はオンラインに力を入れている点が競合と比較してもわかります。特にSaaS事業への参入から障害者施設を始めオンライン化になっていない部分の支援ができる体制があるのは強み。事業が安定している傾向があるので新規事業次第ではさらに大きく成長できる可能性を秘めています。

まとめ

障害者就労支援の企業としては国内トップではないでしょうか。今後はやはりグローバル部分を狙っていくのか、新規事業でSaaS事業などDX関連で収益の柱を作っていくことができるかどうかが今後の注目ポイントになってくるのではないでしょうか。

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