企業分析

企業分析-株式会社出前館(2484)

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今回はダウンタウンの浜田さんのCMでおなじみ株式会社出前館(2484)の企業分析を簡単にしていきたいと思います。

株式会社出前館(2484)の事業全体像

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出前館社はCM「で、で、出前館~」でおなじみ宅配デリバリーサービス・ポートサイトを運営する企業です。今はLINE株式会社の持分法適用会社となっています。2000年から宅配サービスを開始しています。2006年に上場。事業内容としては大きく4つに分かれています。「出前館事業」「通信販売事業」「仕入館事業」「シェアリングデリバリー事業」です。

出前館事業

出前館事業は全国で弁当・中華・カレー・ハンバーガー・洋食・和食等約70,000店舗以上の中から簡単に検索・注文できる日本最大級の出前サイト「Demaekan」を運営しています。PC・スマートフォンから簡単にオーダーをすることができます。ユーザー側もお店側も互いにメリットがあります。

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出前館のビジネスモデルは、 「Demaekan」 に登録している加盟店から利用料・配達代行料・決済手数料、そして利用ユーザーから配達代行手数料をもらっています。

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2021年時点では加盟店数は7.4万店・アクティブユーザー652万人という数字となっています。なんといってもコロナ禍で話題となり大きくユーザー数と加盟店数を伸ばしています。

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仕入館事業

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仕入館事業では飲食店サービスで仕入れを行うことができます。食材、容器から消耗品などを仕入れることができ、またレンタルバイクもあります。またポスティングサービスやオリジナルラベルなどの注文をすることができます。忙しい飲食店を支援するサービスです。

通信事業

通信事業では薩摩恵比寿堂という飲食店の販促物を作成するサービスです。 取引先は全国で約25,000店舗まで増加し、オリジナルボトルの焼酎・ワイン販売においては、日本で「No.1」の企業とのこと。ドリンクメニュー作成やポスターなどの販促ツールも作成可能です。

シェアリングデリバリー

シェアリングデリバリーは、飲食店側にデリバリー機能を提供するサービスです。配達代行です。 「Demaekan」 に加盟している複数店舗の配達網を活用して効率的に配達することが可能となります。

業績について

今回は出前館社の2021年8月期第3四半期決算から見ていきます。

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売上は好調に伸びています。配達代行手数料・出前館サービス利用料が伸びています。

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実際の売上高の内訳は手数料となっています。原価はシステム運用や配達の人件費となっています。

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通信販売事業はコロナ禍の影響で伸びていません。その代わり出前館事業の配達代行手数料やオーダー手数料が好調となっています。

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今後の中期経営計画は配達地域や加盟店舗の拡大などを行いながら新システムを開発していくようです。アフターコロナのデリバリーの日常化がキーポイントになってきそうです。

<株価>

企業分析-株式会社出前館(2484) 株価

※2021年6月時点

出前館社の株価はコロナ禍で大きく上昇し約8倍近くまで上昇。その後下落し今では2,000円前後を遷移しています。

3C分析

今回は出前館社を3C分析でみていきます。

Customer(市場・顧客)

フートデリバリー市場はコロナ禍での自粛モードの影響でここ数年で大きく伸びています。場規模は2021年に5,678億円、2023年に6,821億円と想定されています。ただ サービス料金の高さ、到着時間の遅さ、料理の品質などから不満を持っている利用者も多いのが業界の課題となっています。

Competitor(競合)

フードデリバリー業界は激戦となっています。 「Uber Eats」 が一番の競合になってくるのではないでしょうか。街中で見かける機会は多いです。他にも 「楽天デリバリー」 「menu」や北欧のフードデリバリー「Wolt」 、「foodpanda」など新しく参入する企業も多くレッドオーシャンとなっています。

Company(自社)

出前館社はフードデリバリー事業を長くやっていることから信頼とノウハウがあります。また特徴としては加盟店数の多さです。定番の料理からタピオカや多国籍料理まで選べる店舗が多いのはユーザーにとっては嬉しいです。また配達員も研修を行い品質管理を徹底しているので安心できます。またテレビCMの影響でデリバリーをするなら…とすぐ候補にあがるのも強いです。

まとめ

コロナ禍を追い風に大きく業績を伸ばせましたが、今後のフードデリバリーをどのように定着をしていくのかが重要になってくると思います。LINEデリバリーと統合したことでパイを増やせたと思いますが、アクティブユーザーを増やすことも大切でしょう。

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