企業分析

企業分析-日本電産株式会社(6594)

企業分析-日本電産株式会社(6594) サムネイル

業績について

今回は日本電産社の2021年3月期第3四半期決算から見ていきます。

企業分析-日本電産株式会社(6594) 画像5

第3四半期を前年比と比較すると売り上げ・営業利益・1株利益ともにすべで+となっています。

企業分析-日本電産株式会社(6594) 画像6

売り上げ・営業利益ともに右肩上がりとなっています。

企業分析-日本電産株式会社(6594) 画像7

大きく伸ばしている部品はおもに車載となっています。コロナ禍の影響もあり家電系の需要が拡大している要因もあります。

企業分析-日本電産株式会社(6594) 画像8

全体の売り上げ構成比は家電・商業・産業用のモーターが売り上げの3割を占めています。今後は電気自動車(EV)への投資をしていくので、車載が増えてくるのではないでしょうか?

企業分析-日本電産株式会社(6594) 画像9

車載がコロナ禍でやや落ち込んだものの回復傾向にあります。営業利益率も回復傾向にあります。

企業分析-日本電産株式会社(6594) 画像10

かつてテレビ業界の技術革新と同じように電気自動車の技術革新が起きているということ。現在は高価格帯となっているが今後が低価格が必要のなってくるようです。

企業分析-日本電産株式会社(6594) 画像11

現在EV市場は成長期に入る手前段階となっています。土台作りがとても重要になってくる期間ではないでしょうか?

企業分析-日本電産株式会社(6594) 画像12

車載の販売状況です。徐々に増えているのではないでしょうか。

企業分析-日本電産株式会社(6594) 画像13

家電・商業・産業用分類では、コスト構造の見直しを検討しています。コスト構造を見直しをすることにより営業利益率を伸ばすことができます。

企業分析-日本電産株式会社(6594) 画像14

コロナ禍により巣籠り需要が拡大しています。家電が伸びています。

企業分析-日本電産株式会社(6594) 画像15

テレワークの普及が広まっていることによりPCなどの需要も拡大しています。四半期ベースで大きく伸ばしています。

企業分析-日本電産株式会社(6594) 画像16

なんと2回も上方修正をしています。営業利益率が向上したことにより1株あたりの利益も大きく変わってきています。

企業分析-日本電産株式会社(6594) 画像17

配当は継続して行っていて、さらに継続して増配をしています。配当性向は30%を視野に入れているようです。配当目的の銘柄保有としても優良株と言えるでしょう。

<株価>

企業分析-日本電産株式会社(6594) 株価

株価はコロナショックで一時6,000円を割り込んでいましたが、現在は右肩上がりで急上昇しています。2回の上方修正もあり現在は約2倍以上の14,000円前後の推移となっています。リモートワークの急拡大や電気自動車(EV)市場の注目などで株が買われています。

3C分析

今回は日本電産社を3C分析で見ていきたいと思います。

Customer(市場・顧客)

小型モーターの市場規模は、出荷数量ベースで62億3219万個、 2022年の市場は65億900万個と矢野経済研究所が予測しています。モーター市場として注目されている分野は電気自動車(EV)です。年間の自動車の販売台数は、世界で1億台近くありますが、そのうち電動車(EV)の割合はまだ1%ほど。2030年には3割強に達するとの予測されているので市場も3倍以上になります。市場規模としては今後大きく伸びるでしょう。

Competitor(競合)

小型モーターとして国内トップであるに日本電産ですが、よく競合とされるのは大型モーターに強い東芝・日立、工作機械用モーターに強い三菱電機、車載用軸に小型モーター世界シェア約5割のマブチモーターなどになります。ただ電気自動車(EV)市場への参入となるとさらに競合が多くなります。トヨタ自動車や海外自動車メーカーなどは自前でモーターをつくろうともしています。ドイツのシーメンス、アメリカのGEも競合圏になってくるでしょう。

Company(自社)

今まで多くのM&Aを行ってきました。今まで精密小型モーターと家電等モーターが収益の支えでしたが、今後は車載モーターへ事業投資をしていきます。また創業者である「永守イズム」により子会社も好調です。組織を強くするグローバル経営は他社にはまねできないものでしょう。やや後任が気になる部分ではありますが。

企業分析-日本電産株式会社(6594) 画像19

まとめ

コロナ禍でも過去最高益を出した日本電産社。まず事業もそうですが、経営、マネジメントが非常にうまく日本電産の長期存続を支える要素となっているでしょう。モーターも身の回りいたるところに使用されています。電気自動車(EV)もそうですが、ロロボット・ドローンなどにも実は利用されています。今後モーターの需要は今以上に伸びてくるでしょう。

あわせて読みたい

1 2